Thursday, May 19, 2005

ガマの油売り口上

さあさあお立ち合い。御用とお急ぎでなかったら、ゆっくりと聞いておいで見ておいで。遠出山越えは笠の内、聞かざる時には物の出方、善悪、黒白がトント分 らない。 山寺の鐘がゴォーンゴォーンと鳴ると雖も、童子来たって鐘に撞木を当てざれば、打たれる鐘が鳴るのか打つ撞木が鳴るのかトントその音色が分らぬ が道理だ。 (中略)
さてしからばこの四六の蟇の棲む処。一体何処なりやと言うなれば、これより遥か北の方、北は常陸の国は筑波の郡、古事記・万葉の古から関東の名峰とうたわれ「筑波嶺の峰より落つる男女川恋ぞつもりて淵となりぬる」
と陽成院の古から歌でも有名なこの筑波山の麓、麓は臼井・神郡・館野・六所・沼田・国松・上大島・東山から西山にかけまして、ゾロゾローと生えておりまする大場子と言う露草をば喰って育ちまするで。
(中略)
手前ここに取り出したるは、これぞ当家に伝わる家宝にて正宗が暇に飽かして鍛えた天下の名刀、(中略)

こ こに一枚の紙があるから、一つ切って御覧に入れる。ハイ。この紙には種も仕掛けもござりはせぬ。一枚が二枚。二枚が四枚。四枚が八枚。八枚が十六枚。十六 枚が三十二枚。三十二枚が六十四枚。六十四枚が一足と二十八枚。これこの通り細かく切れた。フッと散らすならば比良の暮雪か嵐山には落花吹雪の舞とござり まするで。どうだお立ち会い。

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Tuesday, May 17, 2005

童謡、蛙の笛

この童謡!子供のころ、蛙はほんとうに月夜になると、銀の笛を吹くんだと信じていたような気がします。母方の里、山梨県、猿橋にいくと、田んぼにタニシをとりにつれていってもらって、蛙の銀の笛がどこかに落ちてないかなーなんて….ね。

蛙(かえる)の笛
作詞者 斎藤信夫  作曲者 海沼 実 

1 月夜の田圃(たんぼ)で コロロ コロロ
コロロ コロ コロ鳴(な)る笛(ふえ)は
あれはね あれはね あれは蛙の 銀(ぎん)の笛
ささ 銀の笛

歌詞全文 » 蛙(かえる)の笛

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かはづなく…

蛙(かはづ)なく
井手の山ぶき
ちりにけり
花のさかりに
逢はましものを   古今集より

河鹿も花を惜しむように鳴いている井手の山吹は散ってしまっていたよ。花の盛りの時に逢いたかったのに。

昔は蛙と書いてかはずと読み、かじかのことを指していたそうですが、では「かえる」は何?

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