Tuesday, September 13, 2005

蛙の登場する俳句

古池や蛙飛びこむ水の音   (松尾芭蕉)

一畦はしばし鳴きやむ蛙   (向井去来)

日は日暮れよ夜は夜明けよと啼く蛙(与謝蕪村)

青蛙汝もペンキ塗たてか   (芥川龍之介)

蛙の目越えて漣又さざなみ   (川端茅舎)

満天の星へかはづのこゑ畳む  (長谷川素逝)

「古池や蛙飛びこむ水の音」で発問作りより
http://www1.kcn.ne.jp/~zubat/kingyo/0403furuikeya100mon.htm

Thursday, August 25, 2005

蛙が詩を詠む

古今集の仮名序(かなじょ)に

花に鳴く鶯、水に住むかはず(かわず・蛙)の声を聞けば、生きとし生けるもの、いずれか歌をよまざりける。

初心者のための俳句入門講座
朝妻 力
http://www2.ocn.ne.jp/~riki/nyumon/con2.htm

このサイトは丁寧に日本の詩歌の発祥から説き始めてくれて、たいへん勉強になる。「かわず」といえば、「古池や蛙飛び込む水のおと」は有名だが、古今集の序文に「かわず」が登場していることを知って、そこに日本人の心をみた思いがした。

アールヌーボーは、日本の絵画、芸術に触れたパリの芸術家のムーブメントと聞く。当時のパリの人にしてみると、トンボや、虫などは装飾品の題材でありえなかったそうだ。昆虫とか蛙などを自由に美の世界にとりいれた日本の作品は彼らにとって大きな発見であったようだ。

詩歌の始めに、まず、鳥や蛙を取り上げた古今集の序文。その根底に流れるもの。生きとし生きるものすべてに宿る魂は日本人にとっては平等だ。鳥も蛙も詩を詠む。花も草も絵を描く。ロボットも詩を作る。

この古今集の序文はなつかしさに心の琴線が音をたてる。
半月の夜、川のせせらぎに銀の笛が流れていく。

山梨県 増富温泉で蝦蟇になるには

仕事が一段落したので、腰痛に元気を奪われた老母と温泉療養に出かけた。こちらも、キーボードの打ち過ぎモニタの見過ぎで、首筋から肩が痛くて回らない。なんのことはない、老母は口実でこちらが療養したかったんだな。

知人のブログですが、読み応えバッチリのいい話です。
http://blog.goo.ne.jp/gs1150

Originally posted by Nakk

張主簿草堂賦大雨

張主簿草堂賦大雨 元好問
ちょうしゅぼのそうどうにて たいうをふす

せき樹 蛙(かわず)鳴いて雨季を告げ
忽ち驚く 銀箭(ぎんせん) 四山(しざん)に飛ぶを
長江の大浪(たいろう) 横に(ほしいままに)潰えん(ついえん)と欲し
厚地高天 合囲するが如し
万里風雲 偉観を開き
百年毛髪 余威(よい)凛たり
長虹(ちょうこう)一たび出でて 林光動き
寂歴(せきれき)たる村きょ 落き 無無し

せき水のほとりの樹木で蛙が鳴きはじめ
雨の訪れを告げると
まあ、なんと白銀の矢のように早い雨
脚が、周囲の山なみに飛来してくる。
大川や大波は、勝手な方角に決壊し、
そのさまは大地と大空が、ひとつになって
取り囲んでいるかのようだ、
万里にわたって狂奔する風と雲は、
すざましい景観をくりひろげるので
わが一生の終わりまでも、そのすざましさに
髪の毛が逆立つようである。
やがて虹が長くそらにかかり、
七色の光で木立ちが明るくなると、
寂しい村里にさす夕日の光も
虹の華やかな色の前では一考にさえない。

石川忠久 漢詩へのいざない 
2005年4月~9月 80頁より

Tuesday, August 23, 2005

枕草子:村上の御時

「けろたま亭」第二章 日本文学における蛙の概観 第二節 中古 
では、枕草子「村上の御時~」を第175段としていますが、小学館の日本古典文学全集では第180段でした。参考書の違いですかね。

 村上の御時、雪のいと高う降りたるを、様器(やうき)に盛らせたまひて、梅の花をさして、月いと明かに、兵衛の蔵人に給びたりければ、「月雪花の時」と奏したりけるこそ、いみじう
めでさせたまひけれ。「歌などよまむは世の常なり。かうをりにあひたる事なむ、言ひがたき」とこそ仰せられけれ。
 同じ人を御供にて、殿上に人候はざりけるほど、たたずませおはしますに、炭櫃の煙の立ちければ、「かれは何の煙ぞと見て来」と仰せられければ、見て帰りまゐりて、
  わたつみの沖に漕がるる物見ればあまの釣して帰るなりけり
と奏しけるこそをかしけれ。蛙の飛び入りてこがるるなり。

沖→炭火の燠
漕がるる→焦がるる
帰る→蛙

「けろたま亭」のいうとおり、
カエルという名前の語源には諸説がある。「帰る」という言葉から「カエル」と呼ばれるようになった例もあり、この話の他にも多くの「カエル=帰る」の例が見られる。

「けろたま亭」
http://www.infoeddy.ne.jp/~yamaguti/index.html

Origeinally posted by Nakk

Friday, July 15, 2005

「迎え火」 北原白秋

北原 白秋作詞の童謡、迎え火。作曲は弘田龍太郎
お盆になる。
もうこの世にはいない人。自分が生きている間に会えた人も、すれ違った人も、生まれる前に既にいなくなった人々も、皆帰ってくるそうだ。
夕方迎え火をたいて誰もしゃべらない。静かに庭の物音に耳を澄ます。
 
迎え火
北原白秋
  かへろが啼くよ、
  遠い田の水に、
  迎へ火しましょ。
 
  出た出た月が、
  をりるな夜露
  苧がらがしめる。
 
  おとさまござれ、
  おかさまござれ、
  おぼんが來たに。
 
  すずかぜ吹くに、
  親なし鳥も、
  ほろほとなくに。

d-scoreより
http://www.d-score.com/ar/A03021701.html

Tuesday, July 12, 2005

よみがえる

フォークオペラ全2幕

三木 稔
作曲年◆1992年
原作◆草野心平、台本:ふじたあさや
時と場所◆今の時代、日本国の不特定の砂川原や水田
ストーリー◆秋から冬へ蛙社会が移ろい、長老ゴビラッフが語る幸福論に共感する蛙たち。春になると恋の季節。河童は浮かれ、蛙たちは相撲の勝負に恋を賭ける。勝ったけるけはるるると熱い恋を歌う。やがて夏の夜の祝祭「誕生祭」が展開されるが、そこにるるるが蛇にやられたとの悲報が飛び込む。

http://www.m-miki.com/

知ってる人は知ってるだろうけど、、、。

Originally posted by Nakk

Sunday, July 10, 2005

「蛙」 林芙美子 その3

「その2」がこの短編お話の始まりで、これ(その3)がラストです。
昔は蛙が生活の身近にいたとはいえ、いつでも蛙がみつかったわけではなく庭とかまして屋内で蛙を見つけた時の驚きは今でも覚えているほど大きかった。息をひそめてじーっと見て...............そして一瞬のうちに逃げられた。

*「蛙」 林芙美子より抜粋*

蛙は疲れているのか、道ばたに呆んやりつくばったままでいますので、より江はひしゃく[#「ひしゃく」に傍点]に水を汲(く)んでぱさりと、蛙の背中に水をかけてやりました。蛙はびっくりして、長く脚を伸ばして二三度飛びはねてゆきましたが、より江がまばたきしている間(ま)に、どこかへ隠れてしまったのか煙のように藪垣(やぶがき)の方へ消えて行ってしまいました。
 乗合自動車が地響をたてて上がって来ました。おじさんは、
「さァて、山へ行くかな……」
 そう云って立ちあがりますと、より江のお母さんは、赤い旗を持って土間へ降りてゆきました。より江もひしゃく[#「ひしゃく」に傍点]を持ったままお母さんの後(あと)へついて、表の陽向(ひなた)へ出て行(ゆ)きました。

http://www.aozora.gr.jp/cards/000291/files/3047.html

このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。

「蛙」 林芙美子 その2

暗い晩で風が吹いていました。より江(え)はふと机から頭をもちあげて硝子戸(ガラスど)へ顔をくっつけてみました。暗くて、ざわざわ木がゆれているきりで、何だか淋(さび)しい晩でした。ときどき西の空で白いような稲光(いなびか)りがしています。こんなに暗い晩は、きっとお月様が御病気なのだろうと、より江は兄さんのいる店の間(ま)へ行ってみました。兄さんは帳場の机で宿題の絵を描(か)いていました。
「まだ、おッかさん戻らないの?」
「ああまだだよ。」

http://www.aozora.gr.jp/cards/000291/files/3047.html

このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。

「きっとお月様が御病気なのだろう、・・」 こんな表現があったんですね。

Originally Posted by Nakk

Thursday, June 30, 2005

尋常小学読本唱歌

二つの和洋の逸話をモチーフにしたとされる歌。一番は、小野道風の故事にならったもの。二番はイギリスの話が原典のようだ。カエルとクモの習性に学びながら、あきらめずに目標を達成する努力の尊さを教えようとしている。1910(明治43年)の『尋常小学読本唱歌』に登場。

一、
  しだれ柳に飛びつく蛙、
  飛んでは落ち、
  落ちては飛び、
  落ちても、落ちても、
  また飛ぶほどに
  とうとう柳に飛びついた。
ニ、
  風吹く小枝に巣を張る小蜘蛛、
  張つてはきれ、
  きれては張り、
  きれても、きれても、
  また張るほどに、
  とうとう小枝に巣を張つた。


http://www.d-score.com/ar/A02050303.html

目標達成はたゆまぬ努力!
これも知らない歌でした。

Originally posted by Nakk